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わけのわからない夢のあと、自分の声で目が覚めた午前四時。外はまだ暗く、扇風機が静かに空に向かって風を送る。

無性に一人になりたくて、雨の降る中がむしゃらに自転車を漕いで、何処かへ逃げようとしたけれど、濡れた服は重く、上り坂ばかりで私の息はすぐに上がってしまった。

惨めだ。

淋しいくせに一人になりたいと嘘をついたこと、びしょ濡れの私、遠出にもならない逃避。どれにということもなく、惨めだと思った。ただ、哀しかった。

追いかけてきて、なんて我侭を、誰が聞いてくれるというのだろう。根拠もない淋しさを拭うためにあてもなく飛び出して。何がほしかったのだろう。それすら分からない虚しさは、雨のようにとめどなく、私を濡らした。

一人になりたい、と思った時点で、私は一人じゃなかったのに、午前四時の薄暗い世界で動いているのは、夢から抜け切れず呆然とした私と、空を扇ぎ続ける扇風機だけだった。

 「午前四時、空回り」 07.07.17