雲の隙間から覗いた久しぶりの青。

ああ、こんなにもきれいだったのかと、染みるようなその青に見入った、夏にしてはやけに涼しい七月の午後。

連日降り続いた雨に洗われた空は、夏の到来を思わせる鮮やかな青で、白い曇り空ばかり見上げていた私にとって、雨上がりの儚い虹よりも美しかった。

 「雨のあとに」 07.07.17