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なんだかとても静かで、妙に月の明るい夜。心はひどく、でもゆったりと震えていて、それはまるで静かにさざめく波のようだ。哀しくもないのに泣き出したいような、不安定な心を、あたしは持て余している。

星がとてもきれいで、一緒に眺めてくれる人が隣にいたらいいのにな、と、ふと思う。流れ星に願いなんて託したくないけど、その神秘的な輝きを共有できたなら、願いなんていらないんじゃないだろうか。

淋しい、とは少し違う。どちらかというと、切ない。月に照らされて、なんとなく寝付かれない夜の細い道を、最近やっと安定して歩けるようになったヒールの高いサンダルを履いて、一人歩く。あたし以外いないんじゃないかとすら思える静けさの中、ひとつの足音だけが響いた。

 「夜の足音」 06.05.17